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急性肺塞栓症の原因と症状・治療は?エコノミークラス症候群の怖さ

time 2018/06/09

急性肺塞栓症の原因と症状・治療は?エコノミークラス症候群の怖さ

『急性肺塞栓症(そくせんしょう)』と聞くとどんな病気かイメージがわきますでしょうか?

「急性肺塞栓症」とはあまり聞き慣れないかも知れませんが、「エコノミークラス症候群」と言われるとピンとくるのではないでしょうか。

今回は、「急性肺塞栓症」について調べてみました。

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急性肺塞栓症とは?

血栓と呼ばれる血の塊が肺の細い動脈に詰まって突然発症する病気です。

この血栓は、9割以上は脚の静脈にでき「深部静脈血栓症」と言われています。

そして血栓が血液の流れに乗り、心臓を経由して肺動脈まで運ばれ肺塞栓症の原因になります。

肺塞栓症と深部静脈血栓症はその関係性から、2つを合わせ「静脈血栓塞栓症」と呼ばれています。

また、飛行機などで長い時間座り続けたときに足の静脈に血栓ができ、肺まで運ばれ発症するため「エコノミークラス症候群」とも呼ばれています。

比較的死亡率も高く、怖い病気の1つです。

急性肺塞栓症の症状

症状としては以下のようなものがあります。

【息苦しさ】
この症状が一番多く見られます。
典型的なケースですが、突然、呼吸が苦しくなって、普段は何の問題もなく上れた階段や上り坂で、息切れし、休憩しないとそれ以上動けなくなってしまいます。

【呼吸時の胸痛】
息を吸うときに鋭い痛みを感じます。
肺動脈の血液が急にせき止められるので、肺動脈内の圧が上昇します。
そして、「肺血管が太くなる・血圧が下がり・冠動脈の血流が少なくなる」などが胸痛の原因となります。

【脚のはれや痛み・皮膚の色の変化】
肺塞栓症の原因の多くは深部静脈血栓症にあります。
そのため、この血栓症の症状の「下肢のはれや痛み・皮膚の色の変化」が肺塞栓症を発症した方の約半数に見られます。

【失神・ショック】
心臓から流れる血液量が減り、血圧が低下することが原因だと考えられています。
突然死に至ることもあります。

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急性肺塞栓症の治療

治療方法は次のようなものがあります。

【抗凝固療法】
肺は血栓を溶かす機能が高い臓器といわれています。
そのため肺に届いた血栓は、小さければ数週間~数か月で自然に溶けてしまいます。

比較的自覚症状軽く、心臓や肺機能がさほど障害されていない急性肺血栓塞栓症は血栓があまり大きくない可能性があります。
この場合、血栓が大きくないことが確認できれば、薬による治療を行い経過を見る「抗凝固療法」という方法が選択されます。

使用する薬は、発症直後は「ヘパリン」を点滴投与します。
約1週間経過をみて、血栓が溶けているようなら「ワルファリン」という飲む薬に替えます。
ヘパリンもワルファリンも「血液を固まりにくくする」作用をもつ薬です。

ワルファリンについては、きっかけがはっきりしている場合は3~6ヶ月間続けた後に中止する方法が推奨されているようです。
ですが、先天的・後天的に血液が固まりやすい体質の方や、がん治療中患者さんなどの場合、一生続けるほうが良いとされているようです。

【カテーテル治療・肺動脈血栓摘除術】
心臓停止など極めて重い症状の場合は、血栓を直接取り除くことが必要となります。
高い技術と設備が必要になるため、どこの病院でも手術ができるというわけではありません。

心臓血管外科が有る病院では「肺動脈血栓摘除術」という手術が行われます。
外科が無い病院では、カテーテルと呼ばれる管を肺の血管の中まで挿入し、血栓を砕いたり吸引したりして取り除くという治療をすることもあります。

【血栓溶解療法】
詰まった血管が広範囲だと、低血圧やショック、失神したりする場合があります。
このとき、抗凝固療法のみだと致命的な危険性があり、血栓を積極的に溶かす「血栓溶解療法」を行う必要があります。

血栓を溶かすには、「組織プラスミノーゲン・アクチベーター(t-PA)」やウロキナーゼ(UK)という薬を点滴や注射により投与します。
血栓がまだ新しい場合、高い効力があり血栓は短時間で溶けますが、血栓が多いときや血栓が比較的古い場合は効果としては不十分なこともあります。

また、積極的に血栓を溶かす薬ですので、「脳出血」など他部分の血管が破れて出血する合併症を引き起こす危険性も持っています。

【下大静脈フィルター】
急性肺血栓塞栓症では、足の静脈にまだ血栓が残っているかの検査も行われます。
足に血栓が残っていると、発作を繰り返してしまう恐れがあるからです。

血栓が足に残り、次の発作で危険な状態に陥ってしまう恐れがある場合、「下大静脈フィルター」というフィルター(網)装置を心臓と血栓が存在する部分の間に入れ、血栓が肺に届かないように治療します。
下大静脈フィルターは「一次型と永久型」があり、必要に応じてどちらのタイプを使用するか判断します。

【補助的治療法】
肺動脈の血液の流れが低下することより右心室に負担がかかり心不全が生じます。
体を循環する血液が不足して血圧が低下したり、むくみが生じたりしますので、利尿剤や強心薬を必要に応じて使用します。

急性肺塞栓症の予防

日本では2004年に静脈血栓塞栓症の「予防ガイドライン」が公表されました。

予防の主な対象は手術を受ける患者さんになります。

【物理的予防法】
物理的予防法は、低下した脚の静脈内血液の流れをよくする方法で、道具を使う方法と使わない方法があります。

〔弾性ストッキングや弾性包帯〕
脚に装着する圧迫力が強い「弾性ストッキング」があります。
これは、圧迫の強さやサイズがいくつかありますので、担当医が使用目的により選択します。

また、脚に巻く「弾性包帯」もあります。
伸縮性に富んでいる包帯で足首付近から巻き上げます。

〔機械を使う予防法〕
ふくらはぎやひざ、足首にかけて「カフ」というゴムチューブを巻き、空気を送り込んで加圧して静脈の流れを加速させる「間欠的空気圧迫法」というのがあります。
また、足の裏側を周期的に圧迫する「フット・ポンプ法」もあります。

機械を使う予防法は高い予防効果がありますが、深部静脈血栓ができている場合は、血栓をはがして肺塞栓症を引き起こす可能性があるので使用しません。

【薬による予防法】
欧米では薬による予防法が一般的ですが、日本は物理的予防法を推奨してきました。
以前は、予防薬としての仕様が健康保険で承認されていないなどしましたが、最近は改善の兆しが見え予防薬の低分子量ヘパリンと第10凝固因子阻害薬が承認されました。

日本でも脚の手術や腹部手術には、予防薬が用いられる事が多くなりました。
ただし、合併症を引き起こす可能性もあるので医師の判断に任せるのが良いでしょう。

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まとめ

今回は急性肺塞栓症についてお届けしました。

死に至ることもある危険な病気です。

血液サラサラな健康な身体を維持したいものですね。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

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